スポンジ ボブ ズボンは四角 Sponge Bob Square

adanae2005-04-09

多分杏奈は、スポンジボブ凄く好きだよという友人からの勧めがあり、レンタルムービー屋で貸し出しが始まったその日に借りてきた。 そしてばっちり好きであった。 見た後に心が熱くなり、とても充実した気持ちになった。 スポンジボブは四角いズボンをはいたスポンジでビキニ島付近の海底にパイナップル型(もしくは、パイナップルそのものなのかもしれない)に住んでいる、スポンジだ。 ハンバーガー屋さんで働いている。 そして親友はボブしか天才だと思っていない、客観的に見ると結構間抜け(しかしボブの彼への尊敬は深いようだ)のヒトデ。 名前は失念。 結構良いやつ。 スポンジは海綿だから海底にいること自体は大変筋が通ってるんだけど、でもボブはまっ黄色で真四角な、食器洗いとかに使いそうな形したスポンジだ。 
私はスポンジボブを見ていると幼少期のハチャメチャなアニメ達を思い出し、郷愁に浸るが、友達はこんなにハチャメチャなのは見た事が無いでしょ?!と誇らしげに聞いてくる。 
こういうとき、私に文化を与えてくれた国は人類史上類を見ないほどにぶっ壊れてキッチュで、なおかつ白痴な天使に愛されている場所なのかもしれないとほんのりと思えてくる。 
モダンに発展されたところからきた雰囲気を出しながら話しの分かる外国人をしているけれども、「実際の私の文化背景はハチャメチャ度ではスポンジボブんなんて目じゃなくて、力が最大限になると筋肉隆々の眉毛の無い髪の毛は黄金色に燃え上がる男達の肉のドラマを毎週三十分ずつ垂れ流し、黄金色に飽き足らないと合体しちゃったりして、尚かつ黄金色つながりだとマシューベストヒットTVなんかもあるとんでもランドで、私はそこで純粋培養されたのよ。 私の背後霊はジョジョ。そして私の真実の精神年齢は11歳。 私の心の裏庭は超モダン優等生重厚グッドデザインと、白痴なものしかない不思議のの花園」とたまに薄ら寒くなる。 たまに自分の抱えている文化背景が凄すぎて怖い。 特にこの何もものが無い国にいるとコントラストで余計凄く思えてきて、余計にびっくり。 生まれながらにしてキャンピーなのかと思えてくる。
日本にいるとそんなふうには思わない。 日本がウルトラキッチュだとも思わない。 多分、こっちにある日本のイメージやこっちの人が日本に対している幻想がそうでそれを私は感じて反応しているんだ。 日本っていうかアジア? 多分、アジアのイメージがそうなんだ。キッチュジャングルだと思われていると分かる瞬間がたまにあるもの。 いやーね、思い込み。 
一人友達から借りた今こちらでカルト的人気を放っている堺正章主演の西遊記(こっちの題名は”monkey”)を見ながら、キッチュを見て、禁断のものを見ている感覚で喜ぶその精神の方がキッチュであると一人思った。 仙人のような、山のてっぺんで風に吹きさらされているような気分になるのはぴったりの映像であった。 ちなみに、西遊記は大変面白かった。 その面白さには結構驚いた。