ノグチさんと杉本さん

イサムノグチ展と杉本博司展に行ってきた。
あとついでにヴィヴィアンウェストウッド展も行った。

イサムノグチ展と杉本博司展は両方素晴らしかった。 私は好きだ! イサムノグチの方は作品一つ一つの、杉本博司の方は展覧会自体の完成度と質がものすごく高かった。 こうあるべきだと思いました。 楽しみました。 凄いことです。 

特に杉本博司は展覧会がここまでできるんだってことを示したと思う。 展示方法、壁の色から何から何まで作家本人が徹底的に作り上げたそうだ。良い展覧会の見本みたいな展覧会だった。 それって凄いことだよ! 杉本博司は凄いコミュニケーターだわ。 
しかもユーモラス。 沸々と楽しい気持ちにさせるその技量。 好き嫌いはあると思うけど、単純に事実として自分のしてきたこと、考えている事、自分のやりたい事、をあそこまで公平に示すって凄い。 作家、作品と鑑賞者が深い会話を楽しめる、コミットし合える展覧会だと思う。 全ての展覧会が彼の作った展覧会のようであるべきだとは思わないけれど、展覧会はこのレベルまでいけるのだと示したことの重要性は大きい。 これが展覧会の一つのモデルであるんだという事を理解することで、例えば言葉足らずであったり、混乱している展覧会などへの観客の理解をも深くさせることができるんじゃないかと感じさせてくれた。 世界は凄い。 世界は凄い。 世界は凄い。 人の作り出す芸術は凄い。 そこには驚異的な力と、共鳴し合う様々な概念、そして世界の面白い切れ端がある!
 
ヴィヴィアンウェストウッドはとりあえずキュレーションが最悪で、展示会場内に出ているキャプションの文字が暗くて読めない、またキャプションの日本語訳が意味不明である種の壮絶さがあった。作品が良かった分凄くもったいない。 もっと面白いことができただろう、もっと良い展覧会になっただろう、とりあえず入場料ボッタクリだろと腹がたった。 ウェストウッドはあの展覧会を見ておこらないのか? 


イサムノグチの展覧会には彼が作った遊具が置かれていて、遊ぶことができる。 幼なじみと猿に戻り二人でアクロバティックなことをして遊んだ。 写真はちょっと落ち着いた時に撮ったやつ。 写真を撮ってくれている幼なじみがなんかちょっといい感じにセクシーで私もほっこりとした気分になった。 これもノグチの力なのだろう。 芸術も凄いがセックスも凄い。 イサムノグチ展の会場内で幼なじみと「さっきからセックスのことばっかり考えてる」と言い合った。 結構込んでいて、色々な人が作品を見ていたんだけど、どれだけの人が今セックスの事を考えているんだろうとふと不思議な気持ちになった。 家に帰りこの展覧会に行ったことがある友達に電話したら、その子も作品の色気にやられた的な事を言っていた。 やっぱりね。 そうだよね。 なんかそこらへんおおらかな展覧会だった。