本当に終わらない

本当に終わらない! 頭が狂いそうだ!!!!  ああああああ!


くそみたいな気分です。


やればやるほど壊れて行くのはなんで?



↑この時点では本当に終わらないし、終わらない上に楽しくないというとんでもない状態でした。
暗かった。 21で私の人生暗かった。 


 昼間大繁盛の大学の作業室で知り合いたちに囲まれながら作業していた。 いろんな事が上手く行かなくて、限りなくイライラした。 なんでくっつかないんだとか、なんでくっつきすぎるんだとか、なんで倒れるんだとか、なんでこの角度ではまらないんだとか。 その度に作業室で働いている技術者に「上手くいかないんだー!」と半泣きで絡んだ。 迷惑な学生だと思う。 「キレッパシをつかってテストをしてからやれば良いじゃん」とか、「おお、ご名答!」と、単純ながらに焦ると忘れる事を言われて助かった。 その後も、「もう駄目だー」と言う度に、プラクティカルな回答をいただけて、拙者満足でございました。 そしてとんちんかんなビジュアルに半泣きになり、「こんな風になる予定じゃなかったのにー」とグニャグニョペションペションとだらだら愚痴るだびに友人に「でもやるしかないだろ、しっかりしろ」的な事を言われ、「この人は固くて凄い、なんかの結晶のようだ、もしくは王蟲の殻」と落ち込みつつも感動した。 男の子って凄いと思いました。 彼らが「女の子は本当に駄目だよね、本気度低すぎ」という話しをしていた時も、ごもっともですとこうべをたらしてしまうぐらいに、彼らのまともな感覚は良かった。 男の子って凄い! 「その通りでございます、拙者、トイレ」と作業室を出て、女友達に会った途端にビブラートかかりまくりな声で「もう駄目なんだあああ」とすがりついた。 「ええー!駄目なの! 駄目じゃないよ、大丈夫だよ」と甘い言葉を貰い、「そうかなー、やっぱり? やっぱり大丈夫かなあ?」とガーリーに救済してもらった。 「どこがどう駄目か教えてくれたら、一緒に考えるよ」的な態度に私は感動した。 そのワンステップが私の心を焦りから一瞬ですが、解放してくれるのです。 女の子って凄い!


 それでも夜一人で半泣きでどうしようどうしようと困っていたら、別の大学の修士で芝居の監督の勉強をしている友達から手伝いに来てとよばれた。 最近彼の仕事を細々と手伝っていて、その監督にも結構惚れ込んでいる私はやけっぱちな気持ちで手伝いに行った。 そうしたら凄く良かった! 芝居の練習を眺めていたら、本当に気分が変わって、学校に戻ってから、生き生きと作業する事ができた。 すごく楽しかった。 役者さんや監督たちが話していた事がかなり刺激になった。 彼らは日常の悪口を言っていたんだけど、その悪口が良いカンフル剤になったんだよね。 「監督の中にある問題の解決のためだけにある芝居は意味がない」とか「観客があってこそだ」「チャレンジや実験と観客を喜ばせる事は一緒の意味になりうる」とか、とある監督の悪口から発展してあったその言葉に私は凄くすかっとした。 本当にその通りだ! メーン、あんた凄いよとよくわからないノリで感動し(でも多分これが素)、学校に帰り楽しく作業した。 凄く良かった。 音楽が体にしみて、リズムと共に人生が戻ってきたような気持ちになりました。 音楽って凄い…。 そしてなんだかこんなに単純な自分も凄い。


できた作品は、気に入っちゃいないけど、満足はしている。 自分の実力ととんとんな物ができたと思う。  私は実力に似合わない事を試そうとして、泥沼にはまる傾向があるようだ。 これはもうネイチャーの一部なので、変えようがない。 そしてその泥沼を出るためにはひたすら作るしかない。 学期の最後の最後に気がついてしまった。 どうか休みの間も忘れませんように。 


膝から下をたたききられたような気分になるのは嫌だ。